
この働き方の美容師が今もまだ1番多いかと思います。
ほとんどの美容室が個人事業主のオーナーが経営する小中規模美容室だからです。
なので、ここでいう個人経営の美容室とは、法人(会社)経営の美容室とは違います。
ほとんどの美容師が個人経営の小中規模美容室の従業員
日本の美容室の約9割近くが個人経営の美容室ということです。
約1割が株式会社または有限会社といった会社経営の美容室となっています。
今は、1人オーナースタイリストの美容室も増えてきていますが、ほとんどの美容師が従業員として個人経営美容室のスタッフと言えます。
どうして個人経営の美容室が多いのか
これは、美容師という職業で考えるとわかりやすいです。
一般的に美容師はサービス業に分類されたりしますが、基本的には技術職であり施術をする事でお客様から料金を頂きます。
美容師が必要とする技術をマスターする事で食べていけると考えられるのです。
専門学校を卒業し、美容師免許を取得し、美容室に従業員として勤務することで美容師としての技術を習得していきます。
アシスタントから始まり、スタイリストとなってお客様を担当し経験を積んでいくことでお給料も上がっていきます。
そして、経験を積んで美容師として技術力が身につくと同時に自信もつき、自分も勤めている美容室オーナーのように独立開業を考えるようになります。
勤めている美容室と同じように美容室を開業する。はじめは、この選択肢しかわからなかったのでしょう。
当然、同じような規模の美容室を作って独立開業するわけです。
それで、スタッフを数人雇用してスタートする。
スタッフが同じように独立していく。
またこの繰り返し。
技術職として弟子が師匠から巣立っていく。
こうした流れが強く出るのが技術職です。自然と個人経営の美容室が増加していくわけです。
それと以前の美容業界の中での常識では、いつまでも弟子(従業員)でいては稼ぎに限界があったのも事実です。
独立して店を出すことが夢でもあり、生活を豊かにする手段でもあったわけです。
美容師としての働き方が、今より限定されていた時代が長く続いてきたと思えます。
従業員を続けるか、独立してオーナーになるか、美容師を辞めるか。というような感じ。
美容師の働き方が多様化してきた今現在に到るまでに、美容師ブームなども付随して独立してきた美容師も多く、この個人経営美容室が増加し続けてきたわけでしょう。
個人経営の美容室で働く美容師のお給料や労働環境は?
お給料などの待遇は、当然働く美容室によっても様々ではあります。
ただ、それこそ平成の美容師ブームからの流れが色濃く残る、この個人経営の美容室はまだまだ待遇が良いとは言えないでしょう。
お給料は、固定給+売上歩合というのが基本かと思います。
アシスタントに手伝ってもらえる規模なのかどうかでも売上に関係してくるので、小中規模と考えると大きな売上を立てるのは難しいと言えます。
そう意味では、お給料の天井はすぐに見えてきてしまいます。
また、社会保障という面でも決して良いとは言えません。
個人経営の美容室で従業員として働く美容師の多くは社会保険未加入であり、国民年金と国民健康保険を全額自己負担で納めています。
労働者ですから雇用保険と労災保険には加入しています。
じゃあ、なんで個人経営の美容室に就職する美容師が多いの?
数が多いので自然とこうなることが予想されるわけでもあり、以前の流れでは当たり前でした。
今(令和)は時代の移り変わりもあり、就職する美容室に求められるものも多様化してきています。
けれども、スマホやネットが身近でない時代は、情報源が今よりずっと限られていました。
例えば、美容専門学校の新卒募集。
美容室が学校に募集情報を送り、学校が生徒に美容室を紹介して就職させる。これが当たり前で、これがほとんどだったわけです。
今も昔も学校は、もれなく生徒全員が就職できるようにするわけですが、生徒への就職先美容室の案内の仕方が違うのです。
今は「社会保険加入の美容室」
昔はそんなこと関係ない。
だったのです。
紹介先の美容室が会社経営だろうが個人経営だろうが「美容室は美容室」
社会保険加入なんてことは重要ではなかったのです。
とにかく就職してもらうことが大事だったと言えます。
他にも情報源は、ヘアカタやテレビといったメディアがあり、学生が自分で就職したいと思う美容室を見つけて応募するというパターン。
この場合も、美容室の福利厚生やお給料といった面よりも、どんな技術が学べてどんな美容師になれるかという夢の方が大きかったわけです。
その働きたいと思った美容室のお休みがどれくらいあるのか、社会保険加入しているのか、そんなことは考えもしなくて優先順位が低かったわけです。
なぜなら、美容学校で美容師にとっての社会保険のことなど教えてくれなかったからです。
高卒の美容学校生が知るところではなかったんですね。
美容師は、美容室は、社会保険未加入が当たり前。という時代だったんです。
個人経営の美容室で美容師をしていても大丈夫なの?
ダメなことはないです。
働き方は、美容師自身が決めることで誰かに強制されることではありません。
その美容室でしか学べない技術、経験できない貴重なこと、そこでしか見れないデザイン…
自分の家庭事情などもあり、優先順位もそれぞれでしょうから働く美容室が個人経営とかは関係ありません。
大丈夫、大丈夫じゃないを決めるのは自分。
ただ、今は美容専門学校も生徒に紹介する美容室に求めるものとして「社会保険加入」を重要視しているし、生徒も生徒の親御さんも社会保険加入を条件としているかもしれません。
こういった流れで考えると、個人経営の美容室でも社会保険加入している方が安心と考える美容師が増えているかもしれません。
それでも実際は、個人経営となると未だ社会保険未加入の美容室が多いこともあり、社会保険未加入の美容師が多いのが現実です。
社会保険加入して美容師をやりたい。その方が安心と考えるなら、個人経営でも社会保険加入の美容室で働くべきでしょう。
株式会社アンドエルでは、社会保険加入はもちろん、有給休暇取得など福利厚生面を整えています。
これは会社としての考えです。
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