
「集客もしていない美容室でいつまで働き続けるの?」
「なんでそこで働いているの??」
と疑問に思うことがある。
全否定するわけではない。考え方は人それぞれだし、状況もあるとは思うので。
それでも、僕は思う。「もっと先を見据えて働くべきなのでは?」と。
美容師アシスタントの将来にとって働く美容室が大きく影響する
これは間違いありません。絶対です。
新卒なり、2、3年目なり、まだ社会人経験の浅い美容師アシスタントは、美容師としての先を想定して動けなくても仕方はありません。
今、勤めている美容室の現状、将来。そこで働き続けた時の美容師としての将来。
なんとなくは想像しているだろうけど、確証はもちろんないし。厳しく言えば「夢見がち」な部分が多い。
何が言いたいのかというと「本当はココでスタイリストになっていいのだろうか?」と、先に不安を感じながらも現状が正しいと自分に言い聞かせているということ。
例えるなら『今勤めているサロンは新規集客していないけど…』
- 自分がスタイリストになったら集客してくれるだろう
- 自分で集客もやれるだろう
- スタイリストになりさえすれば…
このような考えでいるアシスタント、このような状況のアシスタント、まぁまぁ多いんじゃないかと思うわけです。
でも、スタイリストになってみてから後悔するより、なる前から行動を起こすことも大事。
集客努力もしてない美容室で働く時間も、自分の大事な人生を消費するわけだから。迷っている時間もそう。
で、この状態のアシスタントの多くは、小規模美容室に勤めているともいえる。
このタイプの美容室は多くが個人店であり、オーナースタイリストで成り立つサロンです。
そして、アシスタントが先を見据えて動くなら、自分の勤めているサロンを深く知ることも大切です。これ本当。
オーナースタイリストで成り立っている小規模サロンというものをまずは知るべき
初めに言っておくが、このタイプの美容室じゃダメというわけではない。
とりあえず、オーバーストアな美容室の多くが個人店なわけですから、自然と個人店で働くアシスタントも多くなります。
オーナースタイリストがメインの小規模美容室の特徴
- オーナーの売上で店が成り立っている
- オーナーの顧客がほとんどで新規客は少ない
- 他スタイリストがいてもアシスタントはオーナーのヘルプがメイン
- 他スタイリストの売上が伸びていない(顧客が少ない)
- 技術マニュアルと呼べるものが無い
などが挙げられる。当てはまらない美容室もあるが、多くは当てはまることがある。
これがこの「オーナースタイリストで成り立つ小規模美容室の特徴」である。
なぜわかるのかというと、僕もアシスタントの時にこのタイプのサロンに勤めたことがあるし、自分が独立開業した時もこのタイプからスタートしているから。
もちろん、いい面もあることはあるが、美容師としての将来性で考えると「……」となる。
(なので、僕は会社を立ち上げ店舗を増やしているのですが)
このタイプのサロンでアシスタントとして働く美容師のほとんどが長続きしない。いずれ辞めていくパターンが多い。
なぜなら、スタイリストになっても伸びないから。
上の先輩スタイリストがいるなら、見てればわかるかと思う。
オーナーと同じとまではいかなくても、オーナーに近いくらいは売り上げているだろうか?顧客は多いだろうか?
もし、オーナーと同じくらいの売り上げがあるとしたら、そのスタイリストはそこでアシスタントから勤めてきたのか?それとも、顧客を持って他サロンから移ってきたのか?
多分、後者の他から移ってきたパターンが多いと思う。
このパターンでの先輩スタイリストの場合は、これに当てはまらないので考えなくて良い。
大事なのは、そこでアシスタントからスタイリストデビューして、売り上げを伸ばしている先輩がいるかどうかです。
そういう先輩がいるならまだ良いです。自分がスタイリストデビューした時も見通しが立つものと思えます。
けど、実際は先にも挙げた特徴の「他スタイリストの売上が伸びていない(顧客が少ない)」という場合が多い。
なぜこのような状態になるかというと、オーナースタイリストである美容室経営者の問題です。
小規模美容室のオーナーの考えに大きく左右されるから
小さな美容室でオーナーの売上で成り立っています。オーナーの考えや目指すべき方向性で変わってきます。
多くのオーナーは「スタッフにたくさんチャンスをあげたい」とは考えているはずです。
しかし、これが難しく思うようにいかないわけです。
オーナーからしたら十分チャンスはあげているのかもしれません。
しかし、スタッフからしたら十分と呼べるほどのチャンスではないわけです。
この辺のギャップは結構あると思います。オーナーという立場で考えると、ちょっと悲しいですが。。
オーナーが、
- スタッフにどんどん育ってほしい
- 自分より売り上げてほしい
という思いでいないと、スタッフにチャンスは回ってきません。
この思いがあっても動かない(動けない)オーナーもいます。
わかってはいるはずなんです。
「もっとチャンスをあげて、次のステージを用意しないと…」ということ。
それでも現実にはうまくいかない。
だから、他スタイリストの売上が伸びない
↓
スタイリストが辞めていく
↓
下の子がスタイリストに昇格
↓
売上が伸びない…
↓
辞めていく
このループだから、いつまでもオーナースタイリストがメインの小規模サロンのままとなる。
で、売上伸びない理由として「オーナーとスタッフの思いのギャップ」があるわけです。
オーナーはチャンスをあげている。
スタッフはチャンスと感じていない。
集客です。
新規集客できていない小規模美容室が多いから
やっぱりスタイリストとして成長するためには、たくさん入客して経験を積んでいく必要があるわけです。
ただ、売上が伸びない理由は集客面だけでなく、スタイリスト自身の問題もありますけど。
とにかく新規集客がスタイリストには重要となってくるわけです。
でも、オーナーの売上でサロンが成り立っているので、オーナーからしたらそこまで新規集客を必要としていなかったりもします。
必要と感じてはいるけど、スタッフが思うほどではないということ。
オーナースタイリストともう1人のスタイリスト。そして、数名のアシスタント。こんな感じの小規模サロン。
結構あるんじゃないかと思います。
アシスタント、スタイリストデビューに向けて頑張ってはいるでしょう。
でも、新規集客できていないことに不安もあるはずです。
当然です。自分がスタイリストになっても「先輩スタイリストみたいになるんじゃないか…」と感じているから。
それでも、中々決断できない。迷いながら練習したり、忙しくサロンワークこなしたり。
- このままここでずっと続けるべきか
- まずはここでスタイリストになるべきか
- もう他サロンに転職したほうがいいのか
- 転職してもまた一からやり直しか
- どうするのが1番いいのか
こな風に日々モヤモヤしながら働いているアシスタントも多いかと思います。
こういうモヤモヤした迷いが続いてたりします。わかります。
でも、変わろうとしない。変わることに期待して自分からは動かない。
転職して現状が変わることにも不安だから。現状が変わってしまうことにも臆病になったりしてしまうんですよね。
でもね、自分が動かなくても変わってくれると期待して待つのは、1番よくないことです。
転職するしないは別として、何か自ら変えようと動き出さないと現状は変わりません。不安や迷いも無くなりません。
それと「先を見据えて動く」これは大切です。
だから、僕は思います。
集客もしていない美容室で働いている意味あるの?
自分の目標があって今のサロンで美容師続けようと考えていることはいいと思います。
スタイリストデビューしようと頑張ることは間違いじゃありません。「頑張れ!」こう応援します。
でも、集客できてないんでしょ?
スタイリストデビューしたら成長できるの?
集客してないオーナーの考えが僕にはわかりません。
アシスタントが頑張って練習してスタイリスト目指しているのに、もうすぐスタイリストデビューするアシスタントがいるのに、まだまだ成長途中のスタイリストがいるのに集客していないとか。
全然理解できません。
集客努力をしているならまだしも、広告媒体も使っていない。他集客ツールがあるわけでもない。新規のお客様といったらオーナーのお客様の紹介のみ。
この状態。。いやいや、なんでスタッフ雇っているの?
スタッフの将来をちゃんと考えているとは思えません(失礼ですが)
そんな考えのオーナーの元で働き続けるスタッフの気持ちはわからなくはありません。
ただ、このままで本当にいいの?
美容師としての先が見えているの??
僕は心配でなりません。
やっぱり経営者次第です。
美容室オーナーも様々です。否定はしませんが理解はできません。
スタッフを雇うなら美容師としてのステージを用意するべきです。頑張ってもうまくいかないこともあります。そんな簡単なことじゃないですから。
でも、頑張らない(集客努力をしない)ならスタッフ雇わず独りでサロンをやればいいのに。
と思っちゃっているのでした。
やっぱり働くなら集客努力している美容室を選ぶべき
もう絶対そう。
集客し続けることがサロンとスタッフの成長に必要不可欠だから。
どんなに技術に優れたオーナーでも、人柄が最高なオーナーだとしても集客努力をしてないなら、そこで働くスタッフの美容師としての将来は無いです。
オーナーが変わるか、自分が動くかしないと美容師としての成長は望めません。
自ら集客できる力があるならまだしも、そうじゃないなら集客している美容室で働くべき。
どんなに優れた技術を学ぶことができても、その技術を提供するお客様がいなくては美容師として成長できません。
どんなに人柄の良いオーナーのサービスを学ぶことができても、そのサービスを提供するお客様がいなくては満足してもらうこともできません。
「とりあえずスタイリストデビューするまでは…」という考え、悪くはないけどいいの?
じゃあ、あと何年でスタイリストになれるの?半年?1年??
その間にもどんどん時は流れます。周りの同期はスタイリストとして成長していくかもしれません。
「ここまできたからスタイリストに…」という考えになるのも理解はできますが、もっと柔軟に考えてもいいんじゃないかな〜と思います。
別に他サロンに移ったからといって、今までの努力が無駄になるわけではありません。本当にそうです。
けれども、心のどこかで「今までここでやってきたから」という考えが根付いてちゃっているわけです。硬いです。もっと頭を柔らかくしていい。
それだけが全てじゃないから。
大事なのはスタイリストになった時にお客様がいるのかどうか?
自分の学んで磨いてきた技術・サービスを提供できるお客様が呼べるサロンなのか?
お客様がいてこその技術とサービスです。ここを抜かして考えないほうがいい。
今まで…ここまで…というような拘りみたいなもの。一旦忘れて先を見据えて考えてみよう。
僕はそう伝えたい。
