東京オリンピックまであと1年の2019年。ここ数年で美容業界もだいぶ変わったのではないかと感じている。
1番変わったと感じるのが「美容師の働き方」であり、それに付随するかのように美容室も変わってきたと思っている。
今、求人募集をしても応募すら来ないという美容室が多いと思う。
これには、美容師の働き方の変化も一因あると考えているわけで、この働き方を1度整理してみようと思います。
多様化した美容師の働き方の種類
美容室のタイプと働き方は少し連動する部分もあるので、ここで紹介する働き方しかないわけではないかもしれません。
個人経営の小中規模美容室で従業員として働く美容師
これが昔っからあり今もまだ1番多い働き方だと思います。
個人事業主のオーナーが経営するセット面3〜8の小中規模の美容室で、雇用契約を結んで働くタイプ。
個人経営の美容室で働くことが向いている美容師
- スタッフ数が多いのが苦手
- 独立願望はあったりなかったり
- 自分のペースで働きたい
このタイプの美容室で働く美容師にとってのメリット
オーナーとの関係性を築きやすく、オーナーの右腕としてサロンを盛り上げていくこともできる。
自分が担当するお客様だけでなく、サロンのお客様全員と仲良くアットホームな環境で仕事がしやすい。
力のあるオーナーなら永く一緒に働くことができると思う。
このタイプの美容室で働く美容師にとってのデメリット
個人事業主がオーナーの美容室の多くは、社会保険未加入であること。
国民健康保険と国民年金を全額自己負担しなければならなく、社会保障という部分では社会保険完備のサロンよりも劣る。
スタッフ数が少ないため交代で休むことができないので、夏休みを好きな時に取りづらいかも。
そもそも休みが少ない。
オーナーに何かあったら働く場所が無くなるかも…
フリーランス・面貸しとして働く美容師
この働き方も昔からあったが、今ほど浸透はしていなかった。
今は「美容師+〇〇の仕事」の、〇〇の部分が幅広い。
昔で多かったのは「美容師+ヘアメイク」だった。
モデルやタレントなどのヘアメイクの仕事をしながら、サロンワークで自分の顧客を担当する。という働き方。
美容師という1つの仕事をするのではなく、それ以外の仕事での収入を得ている人(美容師)のこと。
フリーランス・面貸しで働くことが向いている美容師
- いろんなことにチャレンジしたい
- 組織に縛られずに自由が好き
- 生活力がある
- 人脈が広い
このタイプの美容室で働く美容師にとってのメリット
「自由」
これに尽きます。
いつ働くか?どのくらい働くか?いつ休むか?どれくらい休むか?全て自分次第です。
美容師がやりたい時は美容師。Youtuberとして作業したい時はサロンワークしない。とか。
美容師の仕事+複数の仕事でも、どれをメインの仕事にするかも、全部がメインでもその人次第。
とはいえ、生活できなくちゃ困るでしょうけど。
このタイプの働き方の美容師にとってのデメリット
自由な反面、大変なことも多い。
確定申告を自分でやる必要がある。社会保障も少なく、自己防衛が必要。
仕事を取ってくるのも、集客するのも、何かあった時の責任も全て自分。
仕事がなければ収入ゼロ。安定というものとは程遠い働き方です。
美容室と業務委託契約で働く美容師
先の「フリーランス美容師」と同じようで同じ働き方ではありません。
組織に属さず個人事業主として働くということは同じですが、美容師としての働き方の自由度は、フリーランスの方が自由と言えます。
ほとんどの場合の働き方が「美容室との業務委託契約」です。
美容室が発注者となり「うちの店に来るお客様を担当してください」と、受注者の美容師に仕事をお願いする。という業務委託契約です。
美容室の提示する契約内容に同意できれば、契約を結んでその内容に従って業務を行う働き方です。
集客全般は美容室側でやってくれることが多い。
業務委託美容師として働くことが向いている人
- 一定のクオリティーを保ちながら早い仕事ができる
- とにかく「すぐ稼ぎたい!」
- たくさん入客して経験を積みたい
- ある程度自由に
このタイプの美容室で働く美容師にとってのメリット
とにかく集客力があるのが業務委託サロンです。集客は美容室でやってくれます。
たくさんのお客様を担当することができるので、スタイリストとして経験を積むには良い環境と言えます。
また、客単価は低いですが頑張り次第では、従業員(雇用されていた)時代より多くの収入を得ることも可能。
契約内容にもよるが、働く時間や休日も自由度は高い。
いろんなタイプの美容師の仕事が見れるので成長にも繋がりやすい。
このタイプの働き方の美容師にとってのデメリット
契約内容にもよりますが、働いた分が報酬となるため安定収入とまではいかない。
客単価が低くマンツーマンでの接客となるので、仕事が遅いと稼げない。稼ぐためには長時間労働するしかなくなる。
社会保障が少ない個人事業主となるので、リスクを理解し自己防衛が必要。
社会保険の恩恵は、考え方もありますが結構大きいことは間違いない。
法人経営の美容室で従業員として働く美容師
株式会社が経営するのがこの法人経営の美容室です。
近年、少しづつではありますが個人店から法人化する美容室も増えてはきています。
この流れは、美容師の求人難のこの時代に必要と考えられているのが「社会保険加入」ということが1つとしてあるからです。
法人には、社会的責任や信用が強いため、大きく展開していく美容室が多く、会社員として安定した生活が送りやすいと言えます。
また、福利厚生面の充実や労働時間が整備されている美容室も多いのが特徴です。
法人経営の美容室で働くことが向いている美容師
- 社会保険加入して美容師をやりたい
- 福利厚生を重視したい
- 自由より安定
このタイプの美容室で働く美容師にとってのメリット
多くの美容師が社会保険未加入であり、加入困難というのが現状です。
そのため、一般的な会社員と比べて事故にあったときや将来のリスクが大きいといえます。
安心して美容師を続けやすく、生活も安定しやすいと考えられます。
育休産休制度の恩恵、働けなくなった時の休業補償など社会保険未加入では、保障が少ないのです。
完全週休2日としている美容室も多く、有給休暇も取得可能であったりします。
また、美容室の店舗展開であったり、他事業への進出などもあったりと、頑張り次第ではチャンスが多いのが法人の魅力でもあります。
このタイプの働き方の美容師にとってのデメリット
社会保険料は会社も半分負担してくれてはいますが、個人での負担も小さくはありません。
その分、手取り給与が低くなりやすいのです。
また、組織に属して働く以上、自由度は低いといえます。社則といったルールや会社の理念のもとで業務を行わなければなりません。
じゃあ、美容師の働き方は何が良いのか?
これに正解はないと思います。
美容師の働き方が多様化してきたように、美容師個人の考え方も様々です。
どの働き方にもメリットデメリットと考えられる部分があり、メリットをデメリットと感じる美容師もいれば、その逆もあります。
それなので、美容師として生きていく上での優先順位を決める必要があると思います。
例えば「社会保険にも加入して自分の思うように働きたい。美容師やりたい!」と考えるなら『起業して会社を立ち上げる』という選択が考えられるわけです。
大事なのは、自分の状況を理解し、目標を明確にすることかと思います。
株式会社アンドエルでは、社会保険加入はもちろん、有給休暇取得など福利厚生面を整えています。
これは会社としての考えです。
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